なんでも書いていい紙

あー、よねんめ寄席終わったわーー

よく大会とかコンクール終わりに部長とか顧問の先生がやるから響くのであって、平部員がこの熱量で来ると「アツいっすね〜」って冷笑されて終わる記事です。

 

よねんめ寄席が終わりました。

日曜夜でラグビーW杯日本対スコットランド戦が丸かぶりしている中、お越しいただいた方々、本当にありがとうございました。1年目の時からずっと「この代で寄席をやりたい」ってネチネチ言っていたのでようやく実現した、実現しちゃった、実現させてもらった、という感じです。

1週間経ちましたが、まあまあ思い入れがあったので、反省と自戒と思い出整理も兼ねて、つらつらひとりで振り返って行こうと思います。

多分この寄席のタイトルはビラ作るときに仮に決めたやつだったんですが、まあこれ以外になかったろうな、変にひねるより良かったなと思っています。

自分で寄席を開くときに気をつけている(?)事なのですが、世間の人は思っているよりも「寄席」という言葉に馴染みがないので、一貫して「〜落語会」にしていました。今回はずっと寄席で通してたので、わかるかな、人が来るかなと思っていたんですが、杞憂でした。こんなどうでも良い言葉尻ひとつにこだわわりがあったのです。

寄席を開くと決めてもすごく不安でした。

会場がちゃんと抑えられるかどうか。

僕の悪い癖で、自分で一から十までやろうとします。会場くらい人に頼めばよかったものを、誰にも相談しなかったばかりに、結局下調べが足りなくて、使える会場が一つ、かつ夜の開催になってしまいました。この点がまじで申し訳ない。結局人は来てくれたけど個人的には大反省な点です。同期も多分この頃やけに熱量があるんだかないんだか分からず突っ走って失敗する自分に辟易していたと思います。毎回そうなんですよね、自分が言い出しっぺのくせにうまくできなくて結局迷惑をかけて…ああ…ごめんなさい…そして何も言わずにいてくれてありがとう…


自分一人で舞い上がっていないか

タイトルの通り「いやぁ〜アツいっすねぇ」状態になってたらお笑いです。かと言って「どう?今の僕ウザくないかな?大丈夫かな?」と聞いてまわるのもコミュ障ぶりがエグいので、無限に疑惑が広がっていきます。だからなにかの反応で確認するしかないんですよ。
そんな中で、病まずにやれたのは同期からの反応がいちいちワクワクさせてくれる反応ばっかりだった事です。
あー、ビラも作んなきゃなー、でもデザインセンス無いしなー、でもみんな忙しいから頼みづらいなぁーって思ってたら、同期が「やろうか?」って言ってくれて、印刷までしてくれて、そのビラがこれ

 

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あ、そういやこの日体育の日と勘違いしてたわ(日・祝)ではない


いいですよね。四年間で進化していく感じが出ていてとってもいい。サラサラこういうの作れる人本当に羨ましい。しかもこのビラ院試終わってすぐに作ってくれたんですよ神かよ。すっごく現金な人間でよくないとは思うんですが、こういうの見せてもらうと「うおーーー」って燃えてきます。

もう一つ、同期が上げてくれたネタです。

僕はキモチワルイので主な同期とのコミュニケーションが「次なんのネタやるの?」しかありませんでした。そこで「ああ、この子こんなネタ興味あるんだ」「この人とコンビ組んでるのか面白そうだな」とか色々思ってました。主にこれは落語なんですが、同期が「いつかやりたい」的な文脈で聞いていたネタがありました。卒業口演とか然るべき舞台でやるようなやつです。そんなトップレベルに大切なネタを、みんな今回の寄席でぞろぞろ出してくれた。「ネタ出して~」って言っていたんですが、同期から「ネタ〇〇です」って連絡が来るたびに「最高」「よいね」とか語彙がなくなってました。嬉しすぎませんか?みんなこんなに本気で来てくれるのかってなりません?

コレ自体が思い上がりなのかもしれませんが、そのとき「ああ、この寄席やりたいって言ってよかったなぁ」って一人で思ってました。

あんまり浸るときもいので、ハッピーだったことは当日まで飛ぶことにして、まずかった点を書いていこうと思います。主に宣伝がまずい。

 

知人への声掛けを怠った

今回の寄席は少し野望があって、「新規のお客さんを増やしたい」ということでした。そこでなにを思ったのか、全く新規の人を呼びたいがために、あろうことか友達に声をかけるのを忘れていました。普段だったら来てほしい友達に片っ端からラインしてるのですが、今回はそこまでしていませんでした。同期がバイト先で宣伝してるとかいう話を聞いて、「あ!そういや全然何も言ってないじゃん!」ということに気づきました。そっから急いで学科ラインで呼びかけたり(ウザい)、個別に今まで来てくれた人に連絡したり(ウザい)…

やっぱりTwitterだけじゃ来てくれませんよね。個別に友達に呼びかけるのが大事だと改めて気付かされました。

 

エデン札幌客0人

そのまんまです。前々からこの界隈の人達が気になっていて、浅はかな僕は「この界隈の人たちを新規に呼び込めたらいいんじゃないのか?」と考えてこんなことをしだすわけです。

あああああ、この「SNSで人気があると勘違いしてるアカウント」感がものすごく恥ずかしいいいいい。思いつきで動いちゃったわけです。ツイート見てもらえればわかるんですけど、ある程度拡散とかいいねはもらえるんですよね。来てもらうかどうかは別として…

Twitter上で断続的にしか宣伝しなかった結果、まさかの当日客0人という悲惨すぎる結果に終わりました。しかもスマホも充電切れたので一人で4時間瞑想して過ごしました。最後に来た不謹慎マンさんに「ええー!まじっすか…それは申し訳ない」と言われました。こっちが申し訳ない。ちゃんとリアルの世界で色々呼びかけたり、もっと早めに動かないと駄目なんだなと学びました。

 

自分の落語に対する反省

こんな感じで闇雲に宣伝をしている間に、時間は過ぎていって、気づけば他のみんながめっちゃ仕上げてきてるのに、自分だけボロボロというとんでもない事態が起きてました。みんな落語もコントも驚くほど洗練されていて、これが四年目なのか…と思いました。本当に情けなくて恥ずかしかったです。寄席の言い出しっぺである手前、「おお~、仕上がってんね~~」とか口では言いつつ、内心は「やばいやばいやばい」のオンパレードでした。

今回僕は「創作落語」というものに挑戦しました。台本を自分で作るタイプの落語です。今までの先輩でも多分数えるほどしかやってる人はいなくて、しかもその完成度がバカ高い。自分にはそんなに力量はないと分かっていたので、とにかく汚くてもいいから笑いの量を増やす強引な手法で乗り切ろうとしました。

他の同期と比べたら本当に拙くて、汚くて、今回の寄席唯一の汚点があるとしたら自分の落語です。情けない。

こんなこと書いてると楽しい思い出が台無しになるので、一旦終わり。

 

当日になるまでも、嬉しいことはたくさんあって

それこそさっきの反応で見るしかないって話で言えば、皆が1回の練習会で完璧に近い仕上がりを見せてくれたことが本当に嬉しかったです。「ああ、この落語はこんな解釈ができるのか」「この人がやるとこうなるのか」「こんな凝ったコントができるのか」って毎回予想を超えてきました。いや、前々から思ってたけどウチの同期すげえ。こういうとき先輩とか後輩とかと比べてものを言いたくなりますが、そんなのないくらい素晴らしかった。

他にも当日のプロビラ(要はプログラム)をこれまた同期のそういうの作るのがめちゃめちゃ得意な子にお願いしてました。これは画像は載っけたらまずい気がするので載っけませんが、すげぇ。「四年目っぽい感じで!」っていう恐ろしくざっくりとした、かつ難しい指示しか出してないのに、こんな凝ったプロビラ仕上げてくるんだーっていう感じです。プロビラ自体がコンテンツとして面白いもんな。みんな多才すぎる。

このへんのことで「ああ、やっぱり同期すげえな最高だな~間違いねぇな~」って言う気持ちで当日までいれたので、まあまあ予定がキツくても精神が死なずにいれたのかなと思ってます。あ、結局当日まで嬉しかったことが我慢できなかった。

 

さあ当日の話です

文化祭とか始まる前のワクワク感あるじゃないですか。あれすっごく好きなんですよ。全員がソワソワしてるやつ。そんな感じのがやりたかったので、適当に理由をつけてサ館に集まってから会場に向かいました。19時開演なので落ち着かない時間が半日以上あるんです。精神状態が死んできますよね。サ館でもみんな暇があったらブツブツ落語を練習したりして、余裕なんてないくせに、「ああ、落研っぽいなぁ」とか俯瞰で見て面白がったりしてました。

会場に着いてからもめちゃくちゃあたふたしてました。設営をしたり、コントの暗転の練習をしていたり、ハロウィンが近いので配るためのお菓子を買いに行ったり(?)でも、忙しくてもハロウィンのお菓子って発想が出てくる同期、めっちゃ好きです。実際好評だったし。

あれよあれよという間に18:30の開場の時間になりました。ありがたいことにこの時点ですでにお客さんがちらほら。それから後輩も律儀に「お客さんが全員入ってから僕らが入ったほうがいいんじゃないか」とのことで、会場の外で待っていてくれました。入っていいのに…

19:00の開演前には結構なお客さんが入ってくださっていて、しかも見たことない方もちらほら…後輩が来てくれたり、薄い宣伝だったにもかかわらず何人か友だちが来てくれたり、本当に嬉しかったと同時に安堵したのを覚えています。直近で0人経験してるからな。ああ、とりあえず本当に良かった。

自分の拙い開演前挨拶から始まって、寄席スタートです。こっからあんまり聞けていないので、感想が薄い…

 

まず開口一番。本当に開口一番としてピッタリのネタでした。マクラでは結局本編のフリを語るスタイルにしたんだ(笑)噺の雰囲気と彼の空気感が本当にマッチしていて、本当に良かったです。爆発…とまではいっていなかったけど、寄席の空気づくりは最高でした。会のどこで使ってもしっかり「らしさ」を発揮していい雰囲気にしてくれるので、めっちゃ主催側としては安心要因です。

次にコント①。1年目のときからのコンビ。今までと違う感じのネタでしたが、これがハネるハネる!笑いの量でいったらこの日イチでは?1年目から見てて、もうすっかりこなれてるなって感じ。一つ一つのくだりと笑い声が完全にシンクロしてて、気持ちよかったろうな…すっげえよ。

中トリ。この子が中トリやってくれる日が来るとはって感じ。この日唯一の人情噺。ハプニングがあったけど、気にならなかった。普段開口一番で鍛えてるぶん、空気感の作り方とテンポ感が素晴らしい。それがちゃんと長い噺でも活きてるのがすげぇよ。感動できるのにちゃんと子供は可愛いんだもんな…もう一回どこかでちゃんと聞きたい。それくらい良い出来だった。

仲入り明け。自分だったわけだけど、マクラで調子乗って話しすぎたかな~、時間押しちゃったし。ネタが飛んだりとか、そのへんはなかったけど、どうしても粗さが目立つし、それはアンケートでも指摘されたところ。悔しいのでもっとブラッシュアップしたい。

コント②。まず2ネタ書くのがすごすぎるけどな。めっっちゃ凝ったネタだったね!暗転とか複雑だっけど、全くミスがなかったのがすごい。そして、ここは演技力がすごいと思う。①みたいに爆ハネではなかったけど、世界観のもっていきかたが完璧。正直、よねんめ寄席ではありあまるくらいのネタだったと思います。

トリ。中トリの子といい、トリの子といい、なんでこんなネタできるの今まで隠してたのかな~っていう。本当に自分のキャラを活かしてきますね。マクラはなまる!プロかよ。しっかり決めるところは決めてきますね~お客さんの笑いどころきっちりコントロールできてる感すごい。いつの間にか超技巧的になって…長さを全く感じさせない、よいネタでした。

 

仲入り明けに出ていったときに気づいたけども、お客さんが開演時よりかなり増えていたのが本当にありがたかったです。それに、お客さんが殆ど途中で帰らない。結局30分押してしまった訳だけれども、最後まで聞いてくれてありがとうございます。(それに実際あれは最後まで聞こうと思わせるような出来の寄席だったと思います。)

実際終わって

終わったあと、打ち上げで同期の一人が「全員本気だったもんな」みたいなことを言っていました。まさにそう!個人個人が今まで何かしら「やりたい」とか「やったら」と口にしていたネタ、そして練りに練ったネタを出した寄席でした。

不安だったお客さんも最終的に50人近く来てくださって、本当に良かった。普段の寄席から来てくださる方も、初めての方もいらっしゃってくれて、「ああ、楽しみにしてくれていた人はこんなにいたんだ」というので嬉しい気持ちでいっぱいでした。

それに今回、後輩とか会員の知り合いがたくさん来てくださったのが印象的でした。これはネタとは直接関係ないけど、同期の人達の人徳が為せたことだと思っています。正直、みんないいやつだから、誰から見ても多分「ああ、行ってやろう」もしくは「行きたい」と思わせるような人なのかな…と思ったり。

アンケートを見ると、「前より~」とか「ファンで~」とか書いてくれる人がいたのも本当に嬉しかったです。4年間、落研で皆それぞれ面白いと思うことをやってきて、個々のスタンスを確立して、それが色濃く出た寄席でした。成長を見守ってくれる人がいるというのは、学生のサークルならではのことだと思います。逆に、学生のサークル活動なのに、各個人単位で覚えてもらってるってすごくない??

結果、よねんめ寄席、大成功でいいんじゃないかと、企画側としては思います。

最後に

卒業口演とかあるのになんで年目寄席をやりたかったか。それは年目寄席が「できる」学年だったからです。幽霊が多かったり、極端に仲が悪かったり、そういう状態だと年目寄席は開けません。開ける人チャンスがあったからやりました。

上の年目や下の年目に、めちゃくちゃ落語が上手い人だったり、お笑いの天才みたいな人はいました。そのクラスの天才がうちの年目の全員かというと…少なくとも僕は違います。ただ、全員すごく個性があって、それぞれの落語やコントの良さがあって、それぞれめちゃくちゃおもしろい。内輪の感想かもしれませんが少なくとも僕はそう思っています。「こんな年目なんだよ!」「すごいんだから!」っていうのを見せたかった。

それにこの年目、すっごく協力してくれるし、みんな仕事ができるんですよ。こんなポンコツでも企画寄席をできるのはそれを支えてくれる優秀すぎるブレーンがいるからです。ブレーンっていうのはなかなかおこがましい言い方ですけどね。いい意味で常識的な、協力的な人が多いんです。

来てくださったお客様、そして何よりも同期がいて、この「よねんめ寄席」は開催できました。めちゃくちゃ長い感想になって、かつ1週間も経ってしまいましたが、ご来場いただいた方々、本当にありがとうございました!

そして同期の皆さん本当にありがとうございました。すごい!!

いつか「同窓会寄席」みたいなのができたらいいなとか思ってます。

 

最後の最後に

この代の卒業口演は2020年3月21日(土)です。今回のよねんめ寄席で「おもしろいな~」と思った方はぜひこちらにお越し下さい。また、毎月北大落研は北大構内で寄席を開催しております。詳しくはぜひ

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それではありがとうございました~~!(捨)